過食嘔吐に苦しむお子さんの親御さんは、毎日心配でたまらないことでしょう。
でもどうか、お子さんの行動を厳しく制限することはやめてほしいと思います。
「監視されている」と思わせるような言動にも気をつけてほしいと思います。
過食嘔吐は、たとえ家族であっても、他者がやめさせようとすることもコントロールしようとすることも、逆効果になります。
お子さん自身が一番苦しみ混乱し、アップダウンの激しい毎日を必死に生きています。
投げやりな生活に見えるかもしれない。
なぜもっと自分を大事にしてくれないのかと悲しくなるかもしれない。
お子さん自身も同じように思ってるんです。
そんなお子さんを、信頼してあげてください。
信頼し、いつもと同じように優しく接してあげてください。
過食嘔吐をやめさせるのではなく、他にできることがあります。
カショオをやめさせる前に、できること(重要)
お子さんが「許可食」を求めるタイミングが必ずあります。
その時こそ親御さんの出番です。
お子さんが安心して食べられる、健康的だと思えて吐こうとは思わない食材を提供してあげてください。
お子さんの嗜好に合わせて、たんぱく質や食物繊維たっぷりの食事をささやかな量で。
プロテインやオートミールはおすすめです。
過食嘔吐では圧倒的に栄養素が不足します。
特にたんぱく質、ビタミン・ミネラル類。それらを効率的に摂取でき、かつ「また食べてしまった」とネガティブにならないようなミールは、ネット検索すると色々アイデアを得られますよ。
たとえばプロテインマグケーキ。
豆乳やヨーグルト、冷凍フルーツなどでスムージーを作ってもいいでしょう。
お子さんが抵抗なく、「これなら吸収OK」と思えるような許可食を何パターンかリストアップして、ひつような時にすぐ作れるように準備しておくと良いと思います。
そして、できるなら是非実践してほしいことがもう一つ。
「許可食」を食べたら出かけよう
許可食を摂取できたらなば、その後すぐに一緒に外出しましょう。
散歩やウォーキングに誘うのもよし、ショッピングに繰り出すのもよし。
楽しみのために外出することで、せっかく食べた許可食を吐く隙を与えないようにするのです。
許可食とはいえ「食べてしまった」という罪悪感を生まれさせないように、ポジティブな行動で、生活を楽しむ時間を共有してあげて下さい。
そしてその夜にまたお子さんが過食嘔吐していたとしても、そっとしておいてあげてください。
また次に、これなら食べてくれる、というタイミングがきっと来る。
その時にまた、おしゃれで栄養的にもバッチリの許可食をすすめてあげて下さい。
食べた後は外出を楽しんでください。
お子さんの「人生そのもの」を応援する
その積み重ねと共に、お子さんの生活、人生を応援してあげてほしいと思います。 もしお子さんが抱く夢があるなら、過食嘔吐が治ったらではなく、過食嘔吐と共生しながらその夢を叶える行動を示してあげてほしいと思います。
大丈夫。お子さんが自身の人生を生きようとするほどに、夢を叶えたいと思うほどに、生活に占める過食嘔吐の存在は、少しずつ少しずつ、影を潜めていくはずです。
だから急がないでください。
10年、20年計画で良いと思ってください。
20年目の私が言うんだから、絶対に大丈夫。
お子さんを信じてあげてください。
過食嘔吐の克服に焦点を当てるのではなく、
お子さん自身の人生そのものを、応援してあげて下さい。
コメント